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相続財産を調べる

遺品を手がかりにします

まずは、調べやすいものから調べて、調査範囲を広げていきましょう。

 

預貯金や株式などは、金融機関名、証券会社名まで特定できればあとは何とかなります。

​預貯金の調べ方

 

金融機関名、口座番号、残高、の三つの情報を探すことを目標にしましょう。

まずは、通帳、キャッシュカードを探します。

その他、家にある書類、故人宛の郵便物も見て手がかりを探します。

どこの金融機関に口座を持っているか目星をつけます。

​その他、引き落としの履歴を見て、貸金庫、貸倉庫などの有無も考えます。

どこの金融機関か分からない→各金融機関に口座の有無を照会することができます。口座を開いているかもしれない金融機関それぞれに照会をかけます。

口座有無の照会…無料、店頭で教えてくれる(ただしゆうちょ銀行は無料だが書面回答)、戸籍等必要書類あり。

口座番号が分からない→残高証明に記載されているので、残高証明を請求します。

残高が分からない→残高証明を請求します。

*残高証明…有料(1,000円前後)書面回答、1週間くらいかかる、戸籍等必要書類あり。

取引履歴も調べたい→取引履歴(入出金明細)を請求します。

*取引履歴(入出金明細)…有料(1,000~3,000円くらい)書面回答、1週間くらいかかる、戸籍等必要書類あり。

参考:当事務所に相続財産調査を依頼した時の費用

・株式、投資信託、債券などの調べ方

ほどんどの場合、手掛かりになる資料が家にあるはずです。

銀行・証券会社からの報告書、議決権行使書、目論見書の類です。

通帳記載の配当金入金履歴も参考になります。

ネット銀行/証券の可能性も考えてメール、パソコンも見ます。

 

どこの証券会社に口座があるのか分からない場合→「証券保管振替機構」に「登録済加入者情報」の開示請求を行います。「登録済加入者情報」によってどこの証券会社等に口座があるのかが全て分かります。

*「登録済加入者情報」の開示請求…有料(2,000円~)書面回答、2週間くらいかかる、戸籍等必要書類あり

あとは、「登録済加入者情報」の内容をもとに証券会社等に残高証明などを請求します。

*残高証明…有料(1,000円前後)書面回答、1週間くらいかかる、戸籍等必要書類あり。

参考:当事務所に相続財産調査を依頼した時の費用

・不動産の調べ方

 

権利証、売買契約書、固定資産税納税通知書(固定資産税の払込用紙)を探します。

 

不動産の所在する市区町村だけ分かる場合→所在役場で被相続人名義の「名寄帳」を取ります。「名寄帳」とはその市区町村内で被相続人名義になっている不動産すべてのリストです。そのリストで各不動産についての地番・家屋番号、評価額等の情報を確認することができます。

*名寄帳…有料(1通数百円)役所窓口か郵送で取得、戸籍等必要書類あり

ほかにもありそうな場合→すでに分かっている不動産について「登記事項全部証明書」を「共同担保目録」付きで取得してみて、その「共同担保目録」を見る方法もあります。

故人が事業をしていて所有する不動産を担保に入れていた場合などに選択肢に挙がります。

「共同担保目録」とは、その不動産が抵当権などの担保に入っている(いた)場合に、その不動産と一緒に担保に入っている不動産のリストです。担保に入ったことがない場合は作成されません。そこで挙がってきた不動産について「登記事項全部証明書」を取得し、故人の名義か調べます。

*登記事項全部証明書…有料(1通600円)全国どこの法務局でも取得可、特別な持ち物不要、不動産の地番・家屋番号が必要、「共同担保目録」付きの旨で申請しないと目録はついてこないので注意

参考:当事務所に相続財産調査を依頼した時の費用

・その他の相続財産

・自動車、船舶、貴金属、骨董品などの動産

・売掛金、貸金、家賃、未払い賃金、損害賠償請求権などの権利

・知的財産権

・借地権などの権利

・ゴルフ会員権などの権利

・外国の不動産

​・非上場株式

負債の調べ方

・負債の調べ方(貸金業者/カード会社/銀行など)

 

相続により預金口座が凍結された場合など返済が停止した場合は督促状が来ますのでそれをもとに調べます。ほとんどの場合、これで把握することになります。

他には信用情報機関に照会する方法もあります。

 

 督促状がある時→督促状、各種明細書に残債務の記載があります。厳密な額を知りたいときは各金融業者に取引履歴の開示請求を行います。あるいは下記の信用情報機関に照会します。

*金融業者への取引履歴の開示請求…無料、書面回答、戸籍等必要書類あり

 信用情報機関に情報開示請求する方法→日本には3つの信用情報機関が存在します。それぞれに扱っている金融業者が異なります。

JICC(日本信用情報機構)…消費者金融と信販会社の情報が多いです。

CIC…クレジットカード会社と信販会社の情報が多いです。

JBA(全国銀行協会)…銀行と銀行系カードローンの情報が多いです。

相続人であれば、被相続人についての信用情報(取引履歴、残債務など)を得ることができます

*信用情報機関への情報開示請求…有料(1,000円程度)書面回答、戸籍等必要書類あり

参考:当事務所に相続財産調査を依頼した時の費用

・債務を相続する時の流れ

こちら をご覧ください。

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